Part 11:「あの世系」の術と「この世系」の術

 鑑定を受けに来られたお客様の中には「当たり障りの無いことしか言われなかった」
と不満を漏らされる方がときどきいらっしゃいます。これについてちょっと説明をし
てみます。鑑定を「当てもの」だと思っていらっしゃる方の場合、やはり何かセンセ
ーショナルなご託宣が聴けないと面白くないようです。気持ちはわかりますが、いわ
ゆる「運勢」というものは起伏の激しいものもあればいたって平穏なものもある、その上
相談者本人が実際に能動的、積極的な生き方をしているか、それとも受動的、消極的
な生き方をしているのかによっても与えられた星の輝き方が全く異なってくるために、
ケースによっては「面白くない」答えになってしまう場合もあるのです。

 面白い話を期待して来られてもそうそう調子の良いおいしい話が次から次へと出てく
るはずもないわけで、「運勢」は穏やか、相談者本人の実際の生き方も「当たり障りの
ない」ものだったとしたら余程突発的な事故、災害にでも遭遇しない限り、やはり華や
かなものにはならないでしょう。
 それにくわえて「調子のいいときは自分の力、調子の悪いときは他人のせい、或いは
運が悪いせい」と決めつけていて、「自分には全く責任はない」と思っている人。
「調子のいいときは自分の力+他人のおかげ、さらに運も良かったのだ」と考えられる
人は運の良さも持続するのですが、そうでない人はちょっと良い時期があっても長続き
は期待できないでしょうね。

 相談を受けていて、お話を伺ってみると「自分は悪くないのに運が悪いために物事が
上手く行かない」、「上手く行っていないのは自分のせいではなくまわりのせいだ」と
いう方も少なくありません。そもそも人間の「運命」というものはあらかじめ決められ
ているものではないのです。「運命」は変えられるのです。つまり「運命」は選択出来
るものであり、ご自分の未来は様々な展開が考えられるものなのです。結局「運命」は
自らの手で創造していくべきものである、また(個人差はあっても)そうすることが可
能なのだ、ということになるのです。もちろん「宿命」として与えられている枠は変え
ることは出来ません。誕生と同時に宇宙から与えられた生命エネルギー、いわば「カミ
サマのくれたシナリオ」ですね、これを上手く使いこなしている人はご自分の生き方に
納得が出来る、そして満足が出来るようになるのです。

 「運命」は自分で創造できると書きましたが、これを言い換えますと「運」は自分
で掴み取ってください、何もせずにただ待っていてもよい運をモノに出来ませんよとい
うことになるわけです。

こちらが「当たり障りの無いことしかお伝えしない」場合、
1)ご自身が精神不安定状態でこちらのアドバイスをまともに聴けない場合。
2)色々な占いの先生の所を廻ってきて色々なことを言われて、その結果本来の宿命や
後天運とは全く別のストーリーを自ら作り上げてしまい、それに固執してしまっている
場合。
3)与えられた宿命のエネルギーと現実にご本人を取り巻く環境とのギャップが非常に
大きく、星が十分に輝いていない状態。
等々、まだまだありますが大体そのようなケースが挙げられます。
このような方々はそのままの状態では残念ながら運は上がりません。そもそもこちらの
話に対して始めから聞く耳を持たないような方には無難なお話をしておしまいにするし
かないのです。

 ご理解いただきたいのは、鑑定を受けたら即、次の日から開運するなんてことはない
と言うこと。摩訶不思議な祈祷や除霊、おまじないをするわけではないのですから。
 鑑定を受けられて、お客様自身が「心の改良・改革」を断行されない限り、運は上
がらないとお考え下さい。

 何度でも書きますが「心」が変わらなければ運は開けないのです。

 低迷している運を少しでも好転させていくコツは、漢方薬みたいにじっくりと時間を
かけていく、じわじわと良くなっていく、という感じで慌てずに、焦らずに「心」の改
良改革を進めていくこと。これがよろしいのです。

 さて、この他にも「何歳の時に、どういう感じの相手とどこで出会って、そのあとそ
の人といつごろ結婚するかを当ててくれ」なんて要求をされる方や極端な人ですと、特
別な相談事は何もなくて「これから先のことをなんでもいいからずばりとおっしゃって
ください」と、要するに人智を越えた預言のようなものを期待されて来られる方もいら
っしゃいます。はっきり申し上げてこのような方のご相談はお断りしています。

 『万象算命』は「当てもの占い」ではございませんので、悪しからず。

「心を改良して、運気上昇の時期を知り、そこから運命を好転させていく」
これが『万象算命』がお奨めする最良の開運の方法なのです。

 「運命」を信じる人、信じない人、或いは「運命」とはどのようなものなのかを
わかっている人、わかっていない人。「運」とか「運命」という言葉は日常わりと
頻繁に出てくる言葉であるわけですが、捉え方は人それぞれ千差万別のようですね。
 同様に「運命鑑定」を受けに来られる方の中にも、それらを「当てもの」として
何か目には見えない不思議な力、霊感とかですね、そういったものによって自分には
想像のつかない未来の姿を克明に知りたい、という方もいらっしゃるようですね。
 未だ来ない、自分の数年先、或いは数十年先の未来の姿を聞かされて、気分を良く
する人、或いは逆に落ち込んでしまう人、反応は本当に様々です。

 ただこれだけはわかっていただきたいのですが、「運」にはリズムがありまして、
どなたでも上がったり下がったりしているわけなんです。このリズムに上手く乗って
いる方の場合は、「運」が上がっているときには積極的に前進して、「運」が低迷し
ているときには決してじたばたせずに、次の「運」の上昇期が来たときに備えてしっ
かりと準備を積み重ねておく、といった事が自然と出来ているんです。ですからやは
り逆のパターンの人は相当に苦しくなるでしょうね。

 様々な占いや、運命鑑定の技術というものがあるわけですが、これらは大きく2つに
分類する事が出来ると思います。

 私流の表現ですが、「この世系」の術と「あの世系」の術。

「あの世系」の術というのがいわゆる霊感占いを始めとして、筮竹を使う周易(易占い)
や、八面体のサイコロやコイン等を用いる「断易」(五行易)、それにタロット等のカー
ド占いもそうですね。要は偶然に出たカードや筮竹の卦等から意味を読みとっていく類の
ものは全て含まれます。霊感+直感力、感性の鋭さが大いに要求されるもののようですか
ら占いの方法だけわかっていても、実際には誰にでもこなせる術とは言えないでしょう。
「占者」自身のコンディションによっても左右される部分が大きいでしょうし、いつでも
最良の、確実な結果を出せるのかどうか?端から見ていても判断のしようがないものです
から、そういった意味ではちょっとコワイ部分がありますよね。

一方、「この世系」の術というのは『万象算命』のように生年月日から宿命や運命を読み
取り、加えて本人を取り巻く環境等も考慮したうえで「自分自身の本質を読み取り、進む
べき道を見出す」もの。これは霊感などではなく数千年に渡って古代東洋人達が天空や大
地を観察し続けて確立した思想・哲理に基づくものなんですね。
 ですからどなたでもキチンと勉強すればするほど、より深い、高度な読み取り技術を
使いこなせるようになるのです。もちろんキチンと勉強した場合ですけど。
霊感に頼ることはないにしろ、感性の豊かさが要求されるのは言うまでもありません。

「理」的に読みとったものを、「情」的に伝えるということが出来なければいけません
ので、やはり言葉を選ぶ能力は大切です。相談者のお話をよく聞いてあげて、或いはお
手紙やメールを良く読んで、そこでは「人の話を咀嚼(そしゃく)する能力」や「文章
読解力」が必要ですし、それらと同様に言葉を伝える、表現する技術、言霊を使いこな
せるセンス、能力がなければ「占者」は務まりません。

 『万象算命』とは全く異なる体系ですが、西洋やインドの占星術、推命術、気学とい
ったものもこちらの分類に入るでしょう。方位学や姓名判断、家相や風水など、今の運
気をもっと、少しでも良くしたいといったいわゆる積極的な運の改良を目的とするもの
もやはりこちらに入ると思われますが、これらには少なからずおまじない的要素が含ま
れてしまいますね。あと手相・人相なども「この世系」の術であるといえるでしょう。

 「この世系」の術と「あの世系」の術、両方使いこなせたらいいのではないか?と
お考えになる方もいらっしゃるでしょうが、私の場合は『万象算命』、「この世系」
の術を主体でやっています。昔から「偶然の一致」現象には日常茶飯事、頻繁にお世
話になっているんですけどね。「霊感おじさん」と呼ばれるのはイヤですから(笑)。


  

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